今日は、グラハムがこよなく愛するファーイースト、ジャパンという名前の国でいう所の「ホワイトデー」というメモリアル・デイであった。
別に詳しい訳ではなかったが、何かの折、日系の女子職員達を中心とした事務方の妙齢のお嬢様達から、バレンタインデーにどこからどう見ても別の意味で義理の高価そうなチョコレートの詰め合わせを貰ってしまったのだ。
愛の告白でも何でもないし、一体なんだこれはと目を白黒させていたら、苦笑しながら友人でもある日系のビリー・カタギリが、ニホンでは贈り手が男女逆で、愛情よりもギフトなんだよね、と教えてくれたのだ。
ギフトなんだから、一ヶ月後のホワイトデーにお返しをしないと怖いよ、と脅されていたので、律儀なグラハムはちゃんと三倍……とはいえないものの、それなりに名前の通った菓子店で買ってきた焼き菓子の詰め合わせを女子社員一同にプレゼントした。
貰ったチョコレートのカードに書かれていた、「有給休暇取ってください!」というメッセージの方は果たせたかどうか怪しいが、まあクリアできて胸を撫で下ろしていると。
翌年から、更なる要求入りのチョコレートの箱が、ある意味ずっしりと重さを増して届くようになってしまったのである。
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グラハム・エーカーは、無理矢理に早めに終わらせた業務の後、手早く着替えると、家に帰るべく街中を早足で歩いていた。
町並みは普段と変わらないが、今日は「ホワイトデー」だ。アメリカでそんな風習はないので、さしもお祭り好きのアメリカ人も静かなものではあるが。
実は、普段の習慣でグラハムがバレンタインデーのお返しを物色していると、一緒に暮らしているパートナーにそれは何だと聞かれたので、ホワイトデーのお返しだとさらりと答えてしまったのだ。
その後で、掻い摘んで事態の経緯も説明する。
当然、同居人……というか、恋人でもあるニールのご機嫌は斜めになった。バレンタインデーにお前そんなもの貰ってた素振り見せなかったじゃないか、と。
「ああ、私は君から貰えそうだと思っていたので、箱ごと途中で出会った知人にあげてしまった」
体よく押しつけたのだともいう。押しつけられた被害者の名前にニールはため息をついた。
「あいつ……お人好しなんだから」
その後で、グラハムに向かって言い放ったのだ。俺もあんたになにか用意しておくよ、と。
思い出すだけで、口元が緩む。
あの照れ屋のニールが、グラハムがバレンタインデーに贈ったチョコレートのお返しをしてくれるというのだ。浮かれないはずがない。
お互い男だし、ニールにだってバレンタインデーには食事をご馳走になったので、もう終わっている話だとグラハムは一度辞退したのだが。
「うるせえな、他の奴にあんたがなんかするのに、俺だけなんにもしてないなんて……」
結局、一人だけ蚊帳の外なのが不満だったらしい。君からの贈り物ならばキス一つで十分だ、と言いつつもグラハムはその好意を受け入れることにした。
その上での今日だ。足取りが軽くなるのも仕方がない。……が。
「ーーーーーーー」
その時、不意に呼びかけられて、グラハムは足を止めた。
一体、と思って振り向くと、そこには見知った人影が立っていた。グラハムは正直に驚いた。
何故こんな所に、と碧色の双眸を限界まで見開く。
「……君、は……!!!」
どうやら、今年のホワイトデーは波瀾万丈な一日になりそうであった。
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そんな訳でお遊びです。はじめさんがやれって言いました!(言ってねえ)
ホワイトデー、グラハム隊長は無事に眠り姫の元に帰ることができるでしょうか。
ちなみに、すごい勢いでガンガン邪魔が入ります。いろんな人から。
グラハム総もてフラグですねーすごいねー(棒読み)
このページのどこか(めっちゃ分かりやすい)から行けるお話には、刹那、ティエリア、ライル、アレルヤ、ビリーの介入が入ります。
まあほら。カーソル合わせたら……。色も……。
そこからどこかでひっそり眠り姫になっているニール兄さんを探してください。
まあ、うっかり開けた場所によってリボンズ様とかサーシェスと浮気する可能性もなくはない。
ゴールの文字目指し、はりきってミッションの完遂を目指してくださいね!!
ちなみに色々なキャラ合わせて、コバナシ十個でコンプリートです! ファイト!
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