哀モード |
―――――ルッカはいい子だね。利発だし、面倒見は良いし。
百人がいれば百人・・・とまではいかなくても、80人にくらいはそう言わせる自信がある。
『なんてったって、私は無敵のサイエンス少女ルッカ様なんだもの。』
そう言わなきゃやってられないのよ、いい子なんて。・・・ああ、同情ならいらないわよ?好きでやっているんだもん。
やってみると苦労は多いけど楽しいモンよ?忙しいんだから、私は。馬鹿な弟分の面倒だって見てやらなきゃいけないし。お父さんはなーんかイマイチ頼りないし。
私がしっかりしないと。「可愛いお嫁さん」になりたい気持ちも、そりゃちょっとはあるけど(オンナノコですからね)結婚なんかしなくっても私にはサイエンスがあるんですもの。もっともっと充実した素敵な人生を探したいわ。
何を変な顔してるの?クロノ。
泣き出したりすると思った?ひょっとして。
お馬鹿さんね、アンタは、相変わらず。そんなに気を使わなくたって私は何にも気になんかしちゃいないわよ。
いいえ、喜んでると言っても良いわね。
だって考えてもみなさいよ?ぼーっとしてて、鈍くさい幼なじみのアンタが王女様と結婚するって言ってるのよ?とんだ逆玉の輿だわよ。お姉さまは嬉し泣きしたい気分だわ。
男として、こんなチャンスもう絶対何があっても二度とは巡って来ないんですからね、がっちりつかまなくってどうすんのよ。
・・・不安そうな顔しないの!!マールがどれだけいい子かはアンタが一番、よーっく知ってるでしょうが。
あ、ひょっとして。惚気たいのかな?ん?ん?もー、言ってくれればそのつもりで聞いたのに。『話がある』なんて真剣な顔して言うから何事かと思っちゃったわよ〜。
・・・え?
・・・私の口数が多いのなんかいつものことじゃない。普通よ、普通。大体アンタがぽけーっとしてほとんど喋らないから私が代わりに喋ってるんでしょう?!
・・・あのね、こういう場合はつっこまないのが礼儀ってもんでしょう?!嬉し涙よ、嬉し涙!!私の後ひっついてまわってたアンタが一人前になってっていう感激のナ・ミ・ダ!!・・・全く、本当に世話が焼けるったら。
早く行きなさいよ。マールが待っているんでしょう?
後のことはお姉さまに任せなさい、おばさんの面倒もちゃんと私が見ておいてあげる。
・・・当たり前じゃない。アンタは私の大事な弟なんだから。
・・・やっと出ていったか。ほんとーに手が掛かるんだから。
いつまでだって、愛してあげるわ。弟としてね。
だって私は「いい子」なんだもん。アナタの物わかりの良いお姉ちゃんなんだもの。
あーあ、もっとめんどくさいことにね、私マールのことも大好きなんだわ、これが。
でも、アナタのために流す涙はこれが最後。次からは、マールに泣いて貰いなさい。
「大好きよ、クロノ。」
>>END
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「アホかいこんなん認められるかい!!ルッカが幸せになんなくってどーするよ?!」→イッとく。