『Horrible Valentine』

 

注:ここは間違いなく青砥屋茶寮入り口です。


 




 手の平に乗せられた綺麗にラッピングされた包みを見下ろして、セブルス・スネイプは理解不能の表情を浮かべた。

「…なんで吾輩に?」
「私が聞きたいわ。」

 浮き世の義理も辛い物よね、と
 好意的な暖かさなど一ミリグラムも含んでいない口調では続けた。

「だけど、私があなたにあげないと、あなた…去年は一個だったって言うじゃない?」
 しかもその一個もスリザリンに居るゴーストに貰ったとか。
 全く、外聞が悪いにも程があるわ。チョコレートは人気のバロメーターって知ってる?

 ぶつぶつと文句を言う彼女に向かって、スネイプは渋面を作った。
「何故にお前が吾輩の貰ったチョコレートの数で外聞が悪い思いをせねばならぬのかね??」

 はぴたっと口を噤んで、その後思い切り彼の陰気な表情を睨み付けた。
「分からないのかしら?」
「ああ、理解できんね。」
「じゃあ一生分からなくていいわ朴念仁。」

 うそぶく彼に向かってきつく言い捨てると、はくるりと背中を向けた。

「そうそう、セブルス・スネイプ。」
「?」
「甘い物が嫌いなのは知ってるけど、そのチョコレート、一欠片でも残してごらんなさい?
 貴方の大事な魔法薬の保存について、責任は持てないわよ?」
 部屋の合い鍵、持っているのを忘れない事ね、と釘をさされ、スネイプの顔色が変わる。
「吾輩を脅すのかね?!」
「あら、違うわ?」

 にっこり微笑んでは振り返った。
「試してるの、よ。」
「…何をだ。」
 は軽く肩をすくめた。
「理解できないならそれでもいいわ。」

 当てられるものなら当ててご覧なさい。
 今度こそ本当にそれだけ言い捨てて、は立ち去った。
「全く理解できん、女というやつは…。試薬と違って反応の予測が全く立てられぬ。」

 後に一人取り残された魔法薬学教官は、ぶつぶつと文句を言いながらも、
 部屋に持ち帰ったそのカカオ豆から取れる油脂と砂糖とミルクの混合物を
 胃薬を用意しつつ一欠片残さず完食してみせた。

 ちなみに外聞が悪いのは、言うまでもなく彼女が彼の恋人だからに他ならない。
 試したいのは彼の気持ち。
…言わなくたって分かりそうな物だが、教えてやるほど彼女の方も寛大な気分ではない。

 ライバルが少ないのも、時には辛い事よね、と呟くは。

 実は甘い物嫌いな彼がバレンタインデーにチョコレート代わりに
 薬学の本だの貴重な薬草だの実験道具だのの贈り物を結構貰っているのを知らない。

 ちなみにスネイプ教官はといえばそれがバレンタインデーの贈り物であること自体にそもそも気付いていないのだから、
 まぁ彼女と彼はバランスの取れた似合いのカップルと言えなくもないのであった。

 こうして今年もドタバタの一日が幕を下ろす。
 様々な幸せの形を後に残したまま。






>>>end.


 

ドリ〜ムに手を出して見ました。…これはめんどくさいです。やってる人尊敬。
さすがに向いてないわ〜〜(泣)
取りあえずヒロイン勝ち気ちゃんで相手はスネイプと言うことで…
自分の名前放り込むのつらいので(笑)マグゴナガル先生犠牲者になって貰いました…
びっくりしましたか?私も驚いてます。めんどくさいことさせてすいません、
明日には即チェンジしますので(笑)
↓↓入り口の場所はココ↓↓

 

+++『裏・青砥屋茶寮』+++