アニマル。

 

(注・占い結果は嘘っぱちでっち上げなので信じないように(笑))

 

「動物占いをしてみよう。」

 そんな下らないことを言い出したのは例によってマールである。

「はぁ?動物占い〜???何だ、そりゃ。」

 カエルが不審顔をする。

「私達の時代でね、めっちゃはやってるの。当てはまる動物を探して・・・」

「・・・たって俺動物も何もそもそも蛙なんだが・・・。」

「違うって!!性格を動物に分けるんだけどね、すっごく当たるんだよ〜。」

「ははぁ・・・いつの時代も女子供は占いだのおまじないだのが好きだな、全く。」

 からかうような口調で言われ、マールがぷうとふくれる。

「いーのっ!!やってみたいの!!誕生日と生まれ年教えてよ、カエル!!」

「へいへい、王女様。」

 こんな調子で残りのメンバーからも誕生日を聞き出して回ったマールである。が。ほくほくしながら占いの本を開いたマールはある重要な事に気が付いた。

「あ・・・生まれた年が表に対応してない〜〜〜!!」

 そりゃそうだろう。カエルは400年前、ロボは1030年後、エイラに至っては6500000年前である。駄菓子菓子。(間違い)勿論、こんな事でマールはへこたれなんかしなかった。こんな時頼りになるのは未来の世界の猫型ロボット・・・では無しに

「ルッカ〜〜〜ぁ。」

 マール必殺、「困ったときのルッカ頼み」である。

「・・・マール・・・貴女ねぇ、何を言い出すかと思えば・・・」

「お願い!!ルッカなら計算できるでしょう???」

「私は占いマシンでもドラ●もんでもスーパーコンピューターでもないんだから・・・」

 ぶつぶつ言いながらも人の良いルッカは手持ちのコンピューターに何事か乱数表を打ち込みながら計算してくれた。診断結果をプリントアウトし、ざっと目を通した後でマールに差し出す。

「はい、これ。マール、貴女が「チータ」なの、すっごくよく分かるわ・・・」

「ルッカは何だったの?」

「・・・トラ。

「え?何?」

「ト・ラ!!どんなのかは自分で調べなさいよね!!」

 どうやらルッカは自分の動物が気に入らなかったらしい。何枚かのプリントアウトされた用紙をマールに押しつけると、さっさとシルバードのメンテナンスに行ってしまった。マールは手元の用紙の中からルッカのものを取り出す。

「トラはとにかく面倒見がいい人かぁ・・・成る程ねぇ・・・」

 独り合点しながら結果の書かれた用紙に次々と目を通す。

「エイラはゾウね。ふふ、『ボタンやスイッチがあると、とりあえず押してみる人』で『人の話を聞いていない』だって。当たってる〜。魔王は狼ね。まぁねー、一匹狼ってカンジだもんねー。『自分の時間を大事にして変わり者と思われがちだけど、変わってるといわれるのが嬉しかったりもする』なんてそのまんまよね〜。結構しきりたがりなのも当たってる〜。カエルはひつじかぁ。以外と寂しがりやさんなんだよね〜、確かに。時の最果てに置いて行かれてる時なんてめっちゃ寂しそうだもんね〜。好き嫌いもはっきりしてるしなぁ。ロボは・・・製造年月日が不明だったのか・・・残念〜。」

 言いたい放題言いながら用紙をぺらぺらめくっていく。

「クロノ、クロノは・・・コアラ〜〜〜???ぼーっとするのと怠けるのが大好きだって!!うぷぷぷぷぷ、はまってるはまってる〜〜〜!!!でもしっぽがないから悪巧みは上手か〜。気をつけなきゃ〜。」

『なぁーにがはまってるって?!』

 ドスの効いた声にはっとしてマールが振り返る。

「あ・・・あはは、みんな居たの・・・」

「うん、ルッカが占いの結果をマールに渡したって言うから。」

「来てみたら案の定・・・随分言いたい放題じゃねぇかよ、マール?」

「あはははは〜。」

「エイラ、人の話、ちゃんと聞く!!」

 とわめくエイラは取りあえずさっくり無視しておいて

「いやまぁそりゃあおいといてもよ、お前自体人のこと言えるのか?マール?」

「見せてよマールの結果も。」

 とカエルとクロノにずずい、と詰め寄られ、マールが思わず診断書を後ろ手に隠す。

「あ、あはは〜。ままま、良いじゃない何だって・・・」

「あ、悪ぃなあ、俺無視されると傷つくんだよな〜、さみしんぼさんだから〜。」

「カエル!!何根に持ってるのよ!!」

 くってかかるところへクロノが声をかける。

「あ、マール!!背中に何か付いてるよ?虫じゃないか?」

「嘘?!取って取ってクロノ!!」

 慌てて後ろを振り向いたマールの手からクロノが診断書を素早く引ったくった。

「あ。見間違いだったみたい。」

「あああああ〜〜〜〜っ!!クロノひどーーーーいっ!!騙したのね!!」

「だって僕悪巧みが得意なコアラですしー。」

 こちらも相当根に持って居るようだ。取り返そうとするマールをさっとカエルが遮る。『エックス切り』で鍛えられたコンビネーションの腕はバッチリのようだ。

「ナーイス!クロノ!!で?このお転婆王女さんは何だって?」

「えーと、チータだって。『瞬発力があり、走り出すと時速110kmにもなります。ただ、持続力はないので出だしで勝負、ぶっちぎりで勝つタイプです。獲物に届かないと分かるとやめる、「諦めの早いチャレンジャー」です。』・・・好きなことは『勝てる勝負』、『話も態度もでかい』・・・」

「・・・なんかそれ、最悪じゃん・・・」

「エイラもそう思う・・・」

「なっ・・・何よ!!何でわざわざそんなヒドイコト書いてある所ばっか読み上げるわけ?!もっと他に良いことだって書いてあるでしょ?ホラホラホラあああっ!!」

「いや、でも・・・」

「ねぇ・・・」

「それに第一占いでしょ占い!!誕生日だけじゃない!!こんなの当んないってば!!」

「さっきとっても良く当たるって言ってたのマールじゃ・・・」

「良いの!!当たらないの!!」

 哀れみの視線を向けられてマールが拗ねる。少し離れたところで黙々と今度はロボのメンテナンス作業に没頭するルッカに助けを求めた。

「ね?そうでしょ???ルッカ!!所詮は占いよね〜〜〜?」

 ルッカは手元から目も上げずにぽつりと一言呟いた。

「うん、でもすっごい当たってると思うわよ。そーゆー所が。」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

「・・・・・・」

 あっさり最強動物・トラ発言をかますルッカを前にして、その場の人間の頭に浮かんだのは占い結果の中の『笑いながらキツイ一言を言う』だったとかなかったとか。その後、誰も居ない隙に結果用紙をこっそり手にした魔王が「ふっ、馬鹿馬鹿しい。児戯にも等しい事を・・・」と顔を引きつらせながら呟いたのを最後に動物占いの結果は二度と語られることはなかったらしい・・・

 

 

 五日後。

「ねぇねぇ、今凄く流行ってる『家電占い』っていうのがめちゃくちゃ当たるんだって!!」

・・・どうやら、王女様の辞書に『懲りる』という文字は無いようである(笑)

 

 

 

 

 

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