The Last Night Blues

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 ロンデニオンでの夜。

 確かに俺はイカレてるのかもしれない。

「こんなことをして・・・・君はいったい、どうしたんだ?」

 さぁね・・・どうしたんだろう・・・。
 頭の中は空っぽで心臓だけがキリキリ痛くて。

 ゆっくりとしか動かない瞳に乱れた金髪が目に入った。
 そっと手を伸ばしてその髪にさわり、掴む。

「思ったとおりだ。柔らかい。」
 フッと口元が緩んだ。

 すると 不機嫌なコバルトブルーの瞳が俺を見つめる。
「アムロ・・・・何がしたいんだ。」

 何がしたい?
 何がしたい・・何がしたい・・何がしたい・・・・・・。

「そう・・・だな。キスかな。」
 俺をそのまま、シャアの髪をひっぱり上を向かせ唇を重ねた。

「ん・・・・っ。くっ!やめたまえ!アムロ!」
 シャアは体をひねって俺から離れようとした。

 でも、遠くにはいけないんだ。

「さすがだね、血が滲んできてるのに痛いとも言わないんだ。」
 そう、シャアの手首に食い込んだ俺のベルトが痛々しいのにさ。

「フッ・・・痛めつけたいんなら君はとっくに私を殺してるだろうからな。」
 なんで・・・・。
「というか、君が今にも死にたそうな顔をしている。」
 なんで・・・・そう見える?
「その原因は・・・・私なのか?」
 ああ、やっぱり酷いヤツだった。

「知ってて!!気づかないふりをしてたんだ!」
 俺はしゃがんでシャアの襟を掴み上げた。

 そうだ・・・気づいてないほうがおかしいのだ。
 俺の気持ちも、シャアの気持ちも。
 カラバ、エゥーゴにお互いが身を置き共闘していた時代から 相手に対しての違和感を感じながら過ごしてきたのに。

 シャアが俺を見つめる目。
 俺がシャアを追う目。

 認めようとはしなかった。

 数年を経て再会した時に感じた思いは まともじゃないほど引かれ感じあったのにね。
 意識だけでお互いを認め、見つけた。

 もう、その時わかってたはずなのに。

「シャアは このままでいいと思ってたのか?」
 悔しいのか悲しいのかわからない。
「あのままで私は終れなかったからな。ジオン再建ということをいつも胸に秘めて生きてた。」
 優しく寂しそうに揺れるコバルトブルーの瞳に負けそうだ。

「くっ・・・・・だから!今じゃないともう・・・・・シャア!」

 そうだ。
 シャアはネオ・ジオンを再興し 総帥として俺の前に現れた。
 そして連邦政府に宣戦布告をしたのだ。

 それはお互いを殺しあう運命に再び身を投じたということ。

 だから昼間の突然の再会で俺は、心が切れたんだよ。
 もう、今夜しかシャアを手に入れるときは来ない。

 それから俺は 必ず一人の時間を持ちたがるシャアを見つけ出し
−それは俺がその気になればシャアの居場所など容易く見つけられる。−
 やはり人の出入りの少ない店から出てきて車に乗り込むところを後ろから襲い、そのまま車に連れ込みココへ来た。

「もう引き返せない。お互いに。」
 そう、命尽きるまで戦うのだ。
「・・・・来たまえ。こちら側に。」
「それは無理。」
「だろうな。」
 俺はシャアの考えには同意できない。

「・・・・・そろそろ動くぞ、私を探しにナナイが軍を使って。」
 ああ、今、シャアに一番近い人はその人なんだ。
「・・・・放してくれたまえ。」
 慰めるように言うな。

「放して欲しいか?シャア。」
「アムロ?」
「じゃ俺をムチャクチャにしてくれよ!!」
「何を言って・・・。」
「俺に痛みを残していけ!」
 俺はシャアの肩に顔を埋め叫んでいた。

「私が君を抱くのか?」
 シャアが頬を俺の額に寄せて呟く。
「フッ・・・人身御供の家系だからな。たまには捧げられるのもいいだろう?」
 俺は微笑み、首に回す手にもう戸惑いはなかった。

「かまわんよ。」
 シャアは ゆっくりベルトに縛られた両手を俺に差し出した。
 その顔には、これ以上にはないほどの優しさに満ちた表情を浮ばせて。

「ずっとそうしたかったからな、私は君を抱きたかった。」
「それ、早く言えって・・・・・。」
 そして俺はそっと手を伸ばし、ベルトをほどき・・・・シャアはその手で俺の頬を包み込み・・・・キスをした。

 ああ、シャア。
 この始まりで終りの行為に溺れよう。

 次に会うときはこの痛みと共に、戦うのだから。






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+++End.

 

 

ボッソ宅30,000HIT(おめでとう!)の申告者がいないというので、こりゃあかん!と無理矢理リクエストしました。
シャアムでアムロ襲い受けで。(とりさん、ボッソは一応ロンハーサイトの管理人さんです)
ええもう手錠と薬物使用と拉致監禁檻までは許すとか言う。どんな条件やねん。(笑)
そしたらば!!こんな切なくてギリギリで精一杯のアムロが届きましたよ!!!
流石アムロ萌第一人者ボッソリーナ!!(爆笑)アムロを書かせたら最高です。
シャアも最後の一線通り過ぎるってなもんです…ってそういや一線越えがテーマとか何とか呟いたわね、私(笑)
ありがとうございましたーーーーー!!ラブ!!

で、すいません。…この続きのえっち…(殴)…は…(黙)

 

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