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初めて会った時から違うモノ感じてた
自分の中の誰かが心をつついていた
友達にはうまく言えないこのパワーの源を
“恋をしてる”ただそれだけじゃ
済まされないことのような気がしてる
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ね、ちょっとこっち出てこいよ。
うん、そう、ご指名はあなたです。そこのシャア・アズナブル一人希望。
ゴタクはいいから早く出て来いって。すげぇ綺麗な夕日見えるんだよ、このバルコニーから。一緒に見ようぜ。
ほら、早く。
うん?…あ、上着持ってきてくれたんだ。ありがとう。シャアって妙に気が利くよな。
そうだな、ちょっと肌寒いかも。…もうちょっとこっち、来てもいいよ。
あーあ、もう夏も終わっちゃうよなぁ。短かったなぁ。
ね、結局俺もあなたもさ、この旅行が最初で最後の『夏休み』になっちゃったな。明日からまた、仕事だもんなぁ。
あ、笑うなよ。子供みたいとかいうな。…いいじゃないか、俺だってさ、そう思うこともあるよ。あなたみたいなワーカーホリックじゃないんだから。
だから、笑うなって、シャア。
でもさ、楽しかったよな、正直。誰かと旅行なんてあんまりしたことなかったけどさ。
だから。あなたって時々、俺のこととんでもない薄情者だと思っていないか?
俺だって一応ちゃんとシャアのこと、恋人って認識してるんですけど。
はぁ?疑わしいだぁ?喧嘩売ってんのか、あなた。
違うよ。そりゃ、初めは…さ。色々あったけれどもさ。今は違うよ。
…いや、だから。そりゃ、ブライトとかみんなには恥ずかしいから憎まれ口ばっか叩いてて上手く言えないけどさ。
惚気始めたら止まりそうにないから自粛してるんです、シャアのことは。…なんだよ、嬉しそうな顔して。そんなに意外か?
俺が今こうやって、エースパイロットとか言われて、管理責任者なんて偉そうな顔して、あのびーびー騒ぐ若い連中宥めていられるのも、あなたが後ろに着いてるから、安心できるから、って知ってるからなんだぜ?
だからさ、なんで笑うんだよ!!は?その割に苦労させられた?仕方ないだろ、照れ臭いんだから。
それに、俺にはちゃんと分かってたから良かったんだよ。
え?なにが、だって?
シャアとこうやって恋人同士になるってことだけど?…いや、そういうのってヤバいなって始めに分かるじゃん。
これはそっちに行っちゃうかなぁ、って。
…だから、そんな不満そうにするなよ。いいじゃん。今はこうやって一緒に居るんだから。
あなただって最初からずっと俺のこと、好きだったんだろ?
は?そうやっていつも上手く誤魔化されてる気がする?…誤魔化されてるうちが花だと思えよ、バーカ。
いや、酷くないし。シャアがいつも俺に言う事に比べたら俺のジョークなんて軽いもんだろ?
あ。
手、出せよ。手。…うん、そう、俺の手、握って?
…な?
あ、分かった?
その顔は、分かったって顔だよな。
そう、これが証拠。ほら、そのまま腕上げて…俺の胸に手、当ててみて?……。
うん、そうだよ。これがさ。「シアワセ」って音なんだよ、絶対。俺、つい最近まで知らなかったんだけどね。やっと分かった。これがそうなんだ。
あなたと居るときにしか聞こえないから、当たり前すぎて気付かなかったんだ。
シャアと居るときの俺の心臓が、「ウレシイ」「タノシイ」って鳴っていること。
二人だけで誰もいないし、こんな遠くまで連れて来て、夏の最後に素敵な時間をくれたから、言ってやるよ。
照れ臭いけど…。黙って聞けよ?
大好きだよ、シャア。ずっとあなたを探していたよ。
あなたと居るときにだけ、俺にはシアワセ、って言葉の意味が理解できるような気がする。
これって、とんでもなく凄いことなんじゃないか?なぁ、そうだろ?
……で、その赤くなってる顔は夕焼けの所為か俺の所為か、聞いてもいいかな。ダメ?
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やっぱりそうだめぐりあえたんだ
ずっと探してた人に
いつもこんなにシアワセな気持ち
持ち続けていられる
あなたがそうだ
あなただったんだ
うれしい!たのしい!大好き!
やっぱりそうだめぐりあえたんだ
うれしい!たのしい!大好き!
大好き!
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+++END
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