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01: キスとキスの合間に
ひとつ。
数えることに意味など無いのに、心の中でカウントを始める。
ふたつ。みっつ。
生真面目な軍人さんの手順はいっつも決まっているから、と心の中で思う。
よっつ、で舌が入って、きて。
温かいものが唇を割るので、目を閉じていても笑うのを堪えるのが大変だった。
いつつ、め、で、服の中に手の平が、入って。
脳内でなぞる同じ金髪の男との夜の事は、間が空きがちだからなのか、現在の出来事と過去の経験がリンクして、その事もニールを煽っていく要因の一つになる。
飽きもせず同じようにできるもんだ、とこのパターンに気付いてからは思ったが、案外向こうも同じように思っているかもしれない。
過去のニールとの夜の事を、脳内でなぞってくれているの、かも。
(ああ、そうだったら)
思っただけで、ぞわりと背筋を甘いものが這い上がった。
(そうだったら、堪んねえな)
重ねれば重ねるごとに、悦くなる。グラハムとのことはそんな不思議な魔力を秘めてニールを捕らえて放さない。
セックスも、キスも。
なな、かい、……そろそろ、数を数えるのが怪しくなる。
毎回、十を超えて数えたことがないのは、その辺で完全に服を引き剥いで沈められるからだ。
唇へのキスが、ニールの熱を魂の奥底から引き出すような身体へのキスへと変わる合間に、自分でも滑稽になるほどに同じ言葉をねだってしまうのだ。
「なあ、……あんた、……」
俺のことが好き?と。
答えの代わりに左胸に落ちてくる唇を狡いと思ってしまうのも、だからもうきっとどうしようもないことなのだろう。
>>>END.
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